「だからお前は駄目なんだよ」 「こんな事も分からないなんて生ゴミ以下だね」 あの人に言われた、あの言葉。 ・・・頭を離れない。 何も言い返せなかった。 悲しい。悔しい。 酷い言葉をかけられて傷ついた心は 中々癒す事ができ …
人間だけが始まりを創る。
人間だけが問題を生み出し、
きっかけを造り、
動機を持とうとする。
人間だけが新しい世界に期待し、
無力な自分に失望し、
理想のために努力する。
いつだって、どこだって、
意識ひとつで世界は始まる。
あなただけが、
あなたの物語を始められる。
種をまこう。物語の種を。
Prologue
News/最新物語
本間慎一は、ホンマに熱い男である。 体温が他人よりも高い、という意味ではない。 彼の性格を端的に、分かりやすく説明すると 「熱い」という表現が一番最初に思いつく。 熱い男とは? 性格を温度で表現するのは、考えてみればロマ …
「あーーマジ最悪」 「何が―?」 「彼氏今日会えるって言ってたのに」 「会えないの?」 「今日7時から映画見る予定だったのに、無理っぽいってきたっぽい」 「萎えるねー」 「今日以外有り得ないんだけど」 「ドタキャンはない …
中野結実、24歳。 ヴィジュアル系バンドの追っかけをしている。バンギャ、と言われるものだ。 彼女は独り暮らしで、親とは勘当の身である。 バイトをして何とか稼いでいるようだ。 本人曰く、ぎりぎりの生活をしている。 そんな事 …
この世界から 美しさが失われていくのを見ていられない この世界から 壮大さが消えていくのに耐えられない 言葉よ文学よ音楽よ芸術よ 科学に追いつめられる美学よ精神よ 壮大さに震える心を 忘れたくない 美しさに慄える心を 忘 …
とあるカフェバー。2階の窓際の席に二人は座った。 窓から下を覗くと小さな川が見える。 時刻は18時。川の傍に立ち並ぶ電灯が点き始める。 ぼやけた柔らかな明かりが小川に映り、ゆらゆら揺れる。 街が少しずつ大人の顔を見せ、お …
「そう言えば君はどうよ調子は?作品を書いているかい?」 「えぇ、つまらないものばかり書いています」 「そうか、つまらないか。 まぁ君のつまらないものは、私にとってはつまるものだろうから、 是非今度見せてくれ」 「お見せで …
会は和やかに進んだ。 日常生活を送るうえで少し気になっていること、 或いは悩んでいること、 迷っていること等を皆に発表し解決策を探る。 他人に聞いてもらうという方法が、気持ちを楽にさせる というのは広く知られているところ …
「私の弟はいつも家にいます」 駒津という男が口を開く。 「四六時中。ずっと寝ているらしい。 本人は鬱ではない、と言っている。病院にはまだ行っていない。 弟のやる気を出してあげたいんだが、どうすればいいんでしょう」 「やる …
禁煙、禁煙!と声高に叫ばれる昨今。 私は煙草を吸っていた身なので、喫煙者をとやかく言うことはしない。 喫煙できる場所がどんどん少なくなり(数年前は電車のホームで吸えた)、 少々気の毒かなと思っているくらいである。 だから …
AOの会、当日。 青草は紺色のシャツにグレーの軽いジャケット、デニムパンツといった 落ち着いたフォーマルな恰好で出向いた。 緊張はあまりしないタイプだと思っていた。 しかし、服を購入し何を話そうかとあれこれ準備をして い …
AO――― 何かが起きている。この身の周りで青にまつわる何かが。 考えるには何かが足りない。いや何もかも足りてはいないか。 もどかしさが募る。 パソコンを開き、自分の運営サイトのメールボックスを見てみる。 「AOはご存知 …
Main parts/本編
青い鳥日記
自由に空を駆け巡る青い鳥の綴り鳴き。